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溶連菌(一般的にA群β溶血性レンサ球菌を指します)による感染症です。主にのどに感染し、咽頭炎や扁桃炎を引き起こします。
溶連菌感染症は感染してからの潜伏期間が約2~5日で発症します。
溶連菌感染症の疑いがある場合、のどの細菌検査を行います。検査の結果は5~10分程度で分かります。溶連菌の感染が確認できれば抗菌剤の治療を行い、2日後までには熱やのどの痛みなどの症状が徐々に軽快します。症状が治まったからといって抗菌剤の服用を止めないでください。溶連菌感染症はしっかり治療しないと再発したり、リウマチ熱などの合併症が起こる可能性がありますので、処方された抗菌剤はすべて飲みきる必要があります。
のどの痛みや腫れなどを伴うため、食事は水分を多く含むものや消化の良い食べ物にしましょう。熱い・辛いなどの刺激物はのどに刺激を与えるので避けた方が良いです。
溶連菌感染症の合併症の中に急性糸球体腎炎という疾患があります。抗菌剤を服用し始めてから2~3週間後に必ず尿検査を行ってください。
溶連菌感染症は出席停止期間などが定められていません。抗菌薬の治療を始めると24時間以内に感染力が低下するため、基本的にはこれを一つの目安としています。また発熱や喉の痛みなどの状態を見た上で判断しています。
とくまる耳鼻咽喉科 院長
徳丸 裕