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扁桃とは、のどの奥の左右にある、くるみ大の組織です。元々は喉を細菌から守るための組織ですが、疲労や睡眠不足、冷え、喉の乾燥などにより 免疫力が低下し、細菌感染することで炎症を起こすことを扁桃炎(扁桃腺炎)と呼びます。
また扁桃炎(扁桃腺炎)を1年に3~4回以上発症するのが慢性扁桃炎と言われます。
細菌もしくはウイルスが原因です。具体的には「インフルエンザ菌」「溶血連鎖球菌」「肺炎球菌」「黄色ブドウ球菌」などが原因です。
主に発熱(38℃以上の高熱であることが多いです)、のどの痛み、体のだるさ、頭痛などの症状が現れます。首のリンパ節がはれることもあります。重症化した場合、扁桃の周囲への炎症が広がる「扁桃周囲炎」や膿が溜まる「扁桃周囲膿瘍」を併発することがあります。
診断には2つの方法があります。1つは扁桃の状態を直接見る方法、もう1つは血液、尿、細菌培養による検査を行う方法があります。
抗菌薬と症状にあわせて解熱鎮痛剤や抗炎症剤等の処方による対症療法を行います。のどの痛みがひどく飲食ができない状況であれば、抗菌薬の点滴を行う場合もあります。慢性扁桃腺炎になると手術することもあります。
とくまる耳鼻咽喉科 院長
徳丸 裕